組織づくり伴走者としての原点
私はこれまで、5社の経営を経験してきました。
新しい事業を立ち上げ、組織をつくり、時には再生にも挑んできました。
経営という世界に長く身を置く中で、
一つだけ確信していることがあります。
「組織を動かすのは、人の力以外にない」
どんなに優れた戦略や仕組みを整えても、
人の心が動かなければ、組織は動かない。
これは、私自身の経営人生の中で、何度も思い知らされた真実です。
若い頃、私は「成果を出すこと」こそが経営だと信じていました。
売上、利益、成長率――数字を伸ばすことに全力を注いでいました。
一時的には成功もありました。
しかし、数字を追うほどに、現場の空気は固くなり、
社員との距離が広がっていくのを感じていました。
ある日、信頼していた社員が退職を申し出ました。
理由は「もう、会社の方向性が見えません」という一言。
その言葉が胸に突き刺さりました。
「想いを伝えたつもり」になっていたのは自分のほうだった。
そこから、私は経営の在り方を見つめ直しました。
経営とは、数字をつくる前に、
人の心をつくる仕事 だと気づきました。
それ以来、私は「人を信じる経営」を軸に据えてきました。
社員一人ひとりと対話を重ね、
その人が何を大切にしているのか、
どんな想いで働いているのかを理解するよう努めてきました。
不思議なもので、
“人”を中心に据えた途端、
チームは息を吹き返し、数字もついてくるようになったのです。
経営者として最も大切なのは、
自分の想いを正直に伝え、仲間と共有すること。
そして、仲間を信じ抜くこと。
私は、この原点をどんな時も忘れずに歩んできました。
現在、私は「組織づくり伴走支援」という形で、
経営者や幹部の方々の隣に立ち、
チームが自走し、組織が成長していくプロセスを支援しています。
それは、単なる経営コンサルティングではありません。「経営者の想いを、チームの力に変えていく」ための伴走です。
経営者の孤独を知っているからこそ、
私は寄り添い、支え、共に考えることを大切にしています。机上の理論ではなく、現場で汗を流しながら、
人の変化と組織の成長に真正面から向き合う。
それが、私の仕事の原点であり、使命です。
これまで企業の現場・現実に向き合ってきましたが、
どんな会社にも、どんなチームにも、
“人の中にある力”が眠っています。その力を信じ、引き出し、つなぎ合わせていくこと。
そこに、組織の未来があります。
人が変われば、組織が変わる。
組織が変われば、未来が変わる。
私が信じているのは、この普遍の原理です。
そして、これからもその信念を胸に、
経営者の想いに寄り添い続けていきます。
―― 河村直人



